精液、精子に血が混じる(血精液症)について。泌尿器科、精液に血が混じる症状は五香駅前のくぼたクリニック松戸五香で相談を

皆さん精液血液が混じってびっくりした経験はありませんか?

これは血精液症というものです。

今回は精液血液が混じる病気

血精液症について解説します?

 

 

 

 

 

 

 

目次

1 血精液症とは?

  1. 血精液症とは、精液に血が混ざるという症状・状態で、病名ではございません。
  2. 血精液症の原因となる病気は様々なものがございます。
  3. 一般的には、30代から40代の男性に多いとされておりますが、実際には10代から70代まで幅広い年代の患者様がいらっしゃいます。
  4. 重篤な病気が原因である血精液症はほとんどございませんが、まれに存在することがあります。
  5. ごくわずかですが、数パーセントの方が悪性疾患(がん)などを抱えていることがございます。
  6. 血精液症にお気づきの際は、どうか泌尿器科での検査を受けていただくことをお勧めいたします。

 

 

 

 

 

 

 

2 血精液症の原因は?

血精液症の原因は主に3つに分けられます。

  1. 細菌感染による炎症
  2. 悪性疾患(がん)
  3. その他

2−1 細菌感染による炎症: 身体で細菌感染が起こると炎症が発生し、組織が壊れ出血します。

これは白血球が細菌と戦う過程で組織が破壊されるためです。

精液に血が混じる場合、以下のような器官で細菌感染による炎症が起こっていることがあります。

2−1−1  精巣上体炎: 精巣上体は精子を輸送する場所で、尿道を経由して細菌感染が起こると炎症が発生し、出血します。これにより、精液に血が混ざります。原因菌には大腸菌や性感染症のクラミジアがあります。治療は抗生剤の投与です。

2ー1.2 前立腺炎: 尿道から細菌が感染し、前立腺炎が起こります。前立腺液も精液の一部であるため、前立腺炎が発生すると精液に血が混ざります。前立腺肥大症を併発している方が多く、排尿後の残尿が感染しやすくなります。治療は抗生剤の投与です。

2ー1.3 精嚢炎: 精液を貯める精囊で炎症が起こります。これは細菌感染ではないものの、精囊で原因不明の炎症が起こり、精囊液に血液が混ざります。基本的に自然治癒します。精嚢炎は血精液症の原因の中で最も多いです。精嚢炎の診断は採血や超音波検査では困難で、MRI検査で診断できます。

 

 

 

 

 

 

 2−2 悪性疾患(がん) 悪性疾患(がん)でも組織が脆くなり出血しやすくなります。

精子や精液が作られる場所や通過する場所にがんがある場合、出血時に精液に血液が混入します。

2.2.1 精巣がん: 精巣がんは、精巣でがんが発生し、精子に血液が混ざります。20代から30代の男性に多く、その年代では最も罹患率の高いがんです。超音波検査で診断できます。標準的な治療は手術で摘出です。

2.2.2 前立腺がん: 前立腺がんは、精液の一部である前立腺液を作る前立腺にがんが発生し、精液に血が混ざります。前立腺がんは日本人男性に多く、2025年にはすべてのがんの中で最も多く罹患するがんになると言われています。代表的な検査はPSA検査で、採血で測定します。治療方法には放射線治療、手術、ホルモン治療、PSA監視療法などがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.3 その他の病気: 前立腺の囊胞、前立腺肥大症、尿道狭窄なども血精液症の原因として考えられますが、

これらは比較的稀な原因です。

 

3 血精液症の検査とは?

3.1 尿検査: 尿検査では、尿中に細菌やがん細胞、赤血球、白血球が混入していないかを調べます。尿検査は泌尿器科において非常に重要な検査です。

 

 

 

 

 

 

 

 

3.2 超音波検査(エコー検査): 超音波検査は痛みがなく、体に優しい検査です。ゼリーを塗り、機器を当てて体内を超音波で診断します。この検査では、前立腺や精巣にがんがないかを調べます。また、尿の通り道全体を確認し、結石やがんなどの異常がないかを検査します。

 

 

 

 

 

 

3.3 採血検査: 採血検査では、貧血や炎症が起こっていないかを調べます。

また、PSA値を測定して前立腺がんの疑いがないかを確認します。血精液症の検査として非常に重要な検査です。

 

 

 

 

 

 

 

4 血精液症の治療とは?

 

精巣上体炎や前立腺炎などの感染症は、基本的に抗生剤を用いて治療します。精巣がんや前立腺がんが原因の場合は、それらのがんに対する治療を行います。血精液症の多くの患者さんは精囊炎が原因なので、基本的には1〜2ヶ月様子を見ることが一般的です。その間に精液の色が赤から茶色(古い血液)に変わり、次第に薄くなっていきます。症状が強い場合は、出血を早く止めるために止血剤を処方することもあります。

 

 

 

 

 

5 血精液症になったら?

これまでの説明から分かるように、血精液症のほとんどの患者さんは大きな異常はありません。

しかし、稀に重篤な病気が隠れていることもあります。血精液症に気づいた際は、必ず泌尿器科の専門医に診てもらいましょう。検査で大きな異常がないことを確認した上で様子を見ることが非常に重要です。

 

 

 

 

 

6 血精液症の診療費は?

6 診療費用: 当院は基本的に保険診療を行っています。 初診の診療費用は、薬代を除いておおよそ以下の通りです。(3割負担の場合)

尿検査のみ: 約2000円 超音波検査(エコー検査)のみ: 約2500円 採血+尿検査: 約3500円 採血+尿検査+超音波検査: 約5000円

当院は泌尿器科専門の保険診療クリニックで、プライバシー管理と感染予防対策を徹底しています。老若男女が気軽に受診できる環境を整えております。泌尿器科の疾患でお悩みの方は、ぜひお気軽にくぼたクリニック松戸五香までご受診ください。